アメリカ生活の必須知識!クレジットスコア完全攻略ガイド|作り方から高金利ローン体験談まで

渡米後

アメリカで生活を始めるにあたり、避けて通れないのが「クレジットスコア」の存在です。日本とは異なるこのシステムに戸惑う方も多いのではないでしょうか。この記事では、アメリカでのクレジットスコアの重要性、メリット・デメリット、そして具体的な構築方法を、私の体験談も交えながら徹底解説します。

なぜアメリカでクレジットスコアが重要なのか?

クレジットスコアとは、個人の信用力を数値化したものです。アメリカでは、このスコアが、ローンの金利、クレジットカードの審査、賃貸契約、さらには公共料金の支払いなど、生活のあらゆる場面で影響を及ぼします。つまり、クレジットスコアは、アメリカでの生活基盤を築く上で、非常に重要な要素なのです。

クレジットスコアが高いとこんなにお得!5つのメリットを解説

クレジットスコアが高いと、以下のようなメリットがあります。これらのメリットを享受できるかどうかは、アメリカ生活の質に大きく関わってきます。

  1. ローンの金利優遇: クレジットスコアが高いほど、住宅ローン、自動車ローンなどの金利が低くなります。
  2. クレジットカードの審査通過: スコアが高いと、より良い条件のクレジットカード(ポイント還元率が高い、年会費が安いなど)を選べます。
  3. 賃貸契約: アパートや家の賃貸契約時に、高いクレジットスコアは入居審査を有利に進めます。
  4. 公共料金の契約: 電気、ガス、インターネットなどの契約時に、保証金が不要になったり、有利なプランを適用できたりします。
  5. 保険料: 自動車保険や住宅保険などの保険料が、クレジットスコアによって変動する場合があります。

高金利で大損!クレジットスコアのデメリットと私の体験談

クレジットスコアが低いと、上記のようなメリットを享受できないだけでなく、生活に大きなデメリットが生じます。

私の場合は、渡米直後に車が必要になり、ローンを組むことにしました。しかし、当時はアメリカでのクレジットヒストリーが全くなかったため、ローンの審査は通りにくく、通ったとしても金利が非常に高いという状況でした。結果として、**11%**という驚くべき高金利でローンを組まざるを得ませんでした。
これは、日本人駐在員を対象にしたローンを組んでくれる会社を利用したためで、クレジットスコアが無くてもローンは組んでもらえましたが、その代わり高金利の条件を突きつけられるというディールなのです…。分かりやすいぜアメリカさん(笑)

もし、クレジットスコアが700以上あれば、金利は3~5%程度に抑えられたはずです。例えば、2万ドルの自動車ローンを5年で組んだ場合、金利11%だと総支払額は約25,500ドルになります。しかし、金利5%であれば、総支払額は約22,600ドル程度で済みます。つまり、クレジットスコアが低いだけで、約3,000ドルも余分に支払うことになったのです。

この経験から、アメリカでクレジットスコアを構築することの重要性を痛感しました。クレジットスコアの重要性を知らなかったばかりに、高い金利で損をする人が、今後一人でも減るように、この体験を共有したいと思います。

クレジットスコアはどうやって決まる?5つの要素を解説

アメリカのクレジットスコアは、主に以下の5つの要素に基づいて算出されます。これらの要素を理解し、適切に対応することで、クレジットスコアの向上を目指せます。

  1. 支払い履歴(Payment History): 過去の借入やクレジットカードの支払いを期日通りに行っているか。これが最も重要な要素で、クレジットスコアの35%を占めます。
  2. 利用残高(Credit Utilization Ratio): クレジットカードの利用限度額に対して、どの程度の残高があるか。理想は30%以下、できれば10%以下に抑えるべきです。クレジットスコアの30%を占めます。
  3. クレジットヒストリーの長さ(Length of Credit History): クレジットカードやローンなどの利用期間の長さ。15%を占めます。
  4. 新しいクレジットの開設(New Credit): 短期間に複数の新しいクレジットカードを申し込んだり、ローンを組んだりすると、スコアにマイナス影響が出る場合があります。10%を占めます。
  5. クレジットの種類(Credit Mix): クレジットカードだけでなく、ローン(自動車ローンや学生ローンなど)も利用していると、スコアにプラスの影響を与えることがあります。10%を占めます。

アメリカでクレジットヒストリーを築く!具体的な4ステップ

アメリカに来たばかりで、クレジットスコアがない状態から、どのようにしてクレジットスコアを構築すれば良いのでしょうか?具体的なステップを見ていきましょう。

  1. ステップ1:クレジットカードを申し込む
    • 初期段階でのクレジットカード審査: クレジットヒストリーがない初期段階では、クレジットカードの審査に通らないことが多いです。しかし、諦めずに、学生向けや保証金付きのクレジットカードを検討してみましょう。
    • 保証金付きクレジットカード(Secured Credit Card): 銀行などに保証金を預けることで利用できるクレジットカードです。これを利用して、まずはクレジットヒストリーを築きましょう。
      • 保証金付きクレジットカードは、通常のクレジットカードと同じように利用できますが、保証金が利用限度額となる点が異なります。例えば、500ドルの保証金を預けると、500ドルまで利用できるクレジットカードとなります。
    • 日本でAMEXを使っていた方向け:AMEXならクレジットヒストリーがなくてもカードを持てます!
      AMEXには、GLOBAL TRANSFERという制度があり、アメリカのクレジットヒストリーが無い人でも、AMEXカードを作成できるという制度があります。実際に、筆者もこの制度を使って、無事にAMEXカードを持つことができているのでおすすめです。
      詳細は、こちらの記事に書いてますので、是非興味がある人は読んでみてください。
    • デビットカード: デビットカードは口座残高から直接引き落とされるため、クレジットヒストリーには影響しません。しかし、クレジットカードの代わりに、毎月の公共料金の支払いや、日常的な買い物に利用することで、支払いの管理をする練習になります。
  2. ステップ2:ローンや家賃の支払いで実績を作る
    • 自動車ローン: 自動車ローンは、分割で支払いを行うため、クレジットヒストリー構築に役立ちます。しかし、私の体験談のように、初期段階では高金利になる可能性があるので注意が必要です。
    • 家賃の支払い: 家賃の支払いも、クレジットスコアに影響を与える可能性があります。一部の賃貸契約では、家賃の支払いをクレジットレポートに記録するサービスを提供しています。
  3. ステップ3:支払いを期日通りに行う
    • 毎月の支払いを期日までに必ず行う: 支払いの遅延は、クレジットスコアに大きなマイナス影響を与えます。
    • リマインダーの設定: 支払いを忘れないように、カレンダーやアプリでリマインダーを設定しましょう。
  4. ステップ4:利用残高を管理する
    • クレジットカードの利用限度額の30%以下に抑える: クレジットカードの使い過ぎに注意しましょう。
    • 毎月全額返済: 毎月、クレジットカードの利用残高を全額返済することで、金利の支払いを避けることができます。

クレジットカードを申し込む際に知っておきたいこと

クレジットカードを申し込む際、以下の点に注意しましょう。

  • 複数のカードを短期間に申し込まない: 複数のカードを短期間に申し込むと、審査に落ちるだけでなく、クレジットスコアにも悪影響を与えます。
  • 年会費や金利、特典を確認する: クレジットカードごとに年会費や金利、特典が異なります。自分に合ったカードを選びましょう。
  • 利用規約をよく読む: クレジットカードの利用規約をよく読み、不明な点はカード会社に問い合わせましょう。
  • クレジットスコアがない場合の審査対策: クレジットスコアがない初期段階では、クレジットカードの審査に通らない可能性が高いです。まずは保証金付きクレジットカードで実績を積みましょう。

定期的なクレジットレポート確認の重要性

年に一度は、自分のクレジットレポートを確認し、誤った情報がないかチェックすることが重要です。 AnnualCreditReport.com は、3つの主要なクレジット情報機関(Equifax, Experian, TransUnion)から無料のクレジットレポートを取得できる公式サイトです。

さらに、無料でクレジットスコアを確認したい場合は、 Credit Karma のようなサービスを利用することもできます。Credit Karmaは、無料でクレジットスコアを確認できるだけでなく、スコアを向上させるためのアドバイスも提供してくれる便利なツールです。ただし、Credit Karmaで表示されるクレジットスコアは、あくまで目安として捉え、必ずしも金融機関の審査結果と同じになるとは限らないことに注意しましょう。

まとめ

アメリカでのクレジットスコアは、単なる数字ではなく、生活を左右する重要な要素です。クレジットスコアを構築するには時間がかかりますが、この記事で紹介した方法を参考に、コツコツと努力を重ねていくことが大切です。私の体験談が、これからアメリカで生活を始める皆さんの役に立てば幸いです。

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